【原型師INTERVIEW】統一感を保ちながら、デザインの違いを見事に再現――「あおぎり高校」音霊魂子フィギュア制作インタビュー!

あおぎり高校所属VTuber「音霊魂子」が1/7スケールフィギュアとなって登場! 本作は、「近代和装・和武装」をテーマに制作され、髪飾りや刀の鍔(つば)など、細部までこだわり抜いた造形が見どころです。今回は、企画・制作を手がけたDesign COCOの企画担当者と原型師に、本作に込めたこだわりや制作秘話についてお話を伺いました。
INTERVIEW
——本作の企画に至った経緯について教えてください。
企画担当:今回のプロジェクトは、「TSUTAYA 京都 IP書店様でのPOP UP SHOP」開催が決定したことをきっかけに始まりました。歴史と文化が息づく京都という特別な場所でイベントを開催するにあたり、その土地の魅力にふさわしい、これまでにないコンセプトを生み出したいと考えました。そこで着想したのが、伝統と先進性を融合させた「近代和装・和武装」というテーマでした。そして、この魅力的な世界観をイラストや平面グッズとして展開するだけでなく、「京都のイメージを宿した最高の和武装フィギュアとしてファンの皆様にお届けしたい!」という強い想いから、イベントとフィギュア化を一体で展開する大型企画として立ち上げました。
——「あおぎり高校 POP UP SHOP in TSUTAYA 京都 IP書店」に合わせて立体化されたとのことですが、企画自体はいつ頃から進行していたのでしょうか?
企画担当:「京都でのイベント」と「和武装フィギュアの制作」は一体となった企画としてスタートしたため、POP UP SHOPの開催に先立ち、かなり早い段階から並行して進めていました。イラストが完成してから急遽フィギュア化を決めたのではなく、衣装のデザインを考案する初期段階から、「1/7スケールで立体化した際に、京都らしい風情や武装のかっこよさをいかに表現できるか」を常に意識しながら企画を進めていました。イベントの開催と同時に、描き下ろしイラストの魅力と、それを細部までこだわって再現したフィギュアをあわせて楽しんでいただけるよう、長い期間をかけて準備を重ねてきました。

——今回「音霊魂子」を立体化することになった経緯を教えてください。
企画担当:「京都」を舞台とする企画と「和武装」というコンセプトが決まった際、あおぎり高校を初期から支えてきた象徴的な存在である音霊魂子様が、世界観を最も美しく、力強く体現してくれると確信しました。彼女の持つクールな佇まいと可愛らしさのギャップは、京都から着想を得た近代和装や、彼女専用にデザインした武装と見事に調和しています。この一大プロジェクトの第一弾として、今後の指標となるクオリティを目指すうえでも、音霊魂子様の立体化は自然な選択でした。
実は、京都の街並みの中へ実際にデコマス(彩色見本)を持参して撮影も行ったのですが、京都の景観との相性が非常に良く、この企画の世界観がより引き立つことを実感しました。衣装の細かなディテールや武装の質感に加え、京都らしい空気感をどのように表現しているかにも注目しながら、ぜひお手に取ってご覧いただきたいです。
——武装衣装の造形について。
原型師:造形に説得力を持たせるため、布が重なる部分には明確な段差をつけ、造形のメリハリが損なわれないよう細心の注意を払いました。シワ表現では、エッジの効いたシワと柔らかいシワを織り交ぜることで、緩急をつけることを重視しております。
また、羽織は自然なドレープを意識して軽やかな印象に仕上げる一方、スカートは厚みのある生地感が伝わるプリーツを造形するなど、衣装ごとの素材感の違いを丁寧に表現し、見応えを高められるよう工夫しました。武装衣装ということで甲冑の造形にも力を入れており、重厚感を持たせながらも、脚の柔らかなラインが美しく見えるようバランスを意識して仕上げています。

——刀の造形について。
原型師:3本とも完全に別々に制作したわけではなく、まずベースとなる3Dメッシュを一つ制作し、設定資料をもとに刀身の長さや鍔(つば)の形状を個別に調整することで、統一感を持たせながら、デザインの違いを再現しました。また、刀身には自然な反りを持たせることで、より実際の日本刀に近い印象になるよう仕上げています。上身や鎺(はばき)など細部の形状も作り込みました。

——表情造形について。
原型師:目元は造形に立体感を持たせ、自然な陰影が生まれるようにしました。その陰影によって、凛々しくクールな印象を表現しています。一方で、目元と唇以外はディテールをあえて抑え、極力陰影が生まれないように造形しました。顔全体の陰影を抑えることで、イラストらしい印象を保ちながら、柔らかな印象を与えられると考えたためです。
また、唇にはあえて立体感を持たせることで、イラストらしさと立体物ならではのリアリティを両立できるよう仕上げました。

——髪の毛の造形について。
原型師:どの角度から見ても綺麗な丸みのある頭部に見えるように形状を調整しました。髪の造形については、髪束の起伏に緩急をつけて作り込み、クオリティアップに努めております。毛先も、流れ方にバリエーションをつけて軽やかに舞っている様子を表現しました。
——イラストを立体化する際、平面では表現できない立体ならではの魅力をどのように意識して制作されたのでしょうか?
原型師:基本的には、できる限りイラストのイメージに沿うように制作しております。
ただし、イラストでは違和感がなくても、そのまま立体化するとバランスが崩れてしまうことも少なくありません。そのため、状況に応じて手足の角度や人体バランス、服のなびき方などを調整し、立体として自然かつ魅力的に見えるようアレンジしております。
また、立体はイラストとは異なり、さまざまな角度から鑑賞されるため、どの方向から見ても魅力的なポーズとなるように造形しました。
正面から見た印象と側面から見た印象が大きく変わることもあるため、多方向から確認を重ねながら細かな調整を行っています。こうした点は、立体ならではの難しさであり、大きな魅力でもあると感じています。
——担当者様が特に注目してほしい“イチオシポイント”を教えてください。
原型師:特に瞳にはご注目いただきたいです。立体感を意識した造形に加え、アイデカールのデザインも相まって、透明感のある仕上がりになったと感じています。
また、着物やスカートは躍動感が出るようになびかせているので、和装でありながらスポーティな雰囲気も感じられるような意匠となっております。ぜひそうしたポイントにも注目しながら、全体的なシルエット感もご覧いただけると、よりお楽しみいただけると思います。
——最後に、本商品の購入を検討されている方や、たまっ子の皆さまへメッセージをお願いいたします。
原型師:“かっこカワイイ”をモットーに掲げ、魂子様の魅力を最大限引き出せるようなクオリティを目指しました。ご満足いただけるように全力で制作いたしましたので、ぜひお手に取っていただきたいです!
製品情報
あおぎり高校 音霊魂子 和武装Ver. 1/7スケールフィギュア
種別:1/7スケール PVC製塗装済み完成品
予約期間:2026年4月28日 〜 2026年8月5日
発売日:2027年5月予定
個数制限:1人3個まで キャンセル不可
サイズ:全高:約252mm(台座含む)
対象年齢:15才以上
材質:PVC、ABS
価格:¥28,600(税込)
発売・販売元:株式会社デザインココ
© あおぎり高校 / viviON, inc. 2023
Profile
Design COCO
アニメキャラクター等のハイクオリティな等身大・スケールフィギュアの制作を手掛ける制作会社。宮城県仙台市に本社を置き、3D制作から彩色まで社内一貫生産しています。工学的手法を駆使して、常に新しい技術を追い求め、3Dプリンターの開発・販売も行っています。