
いくえにも重なり合う頭部や手、足を組み合わせ、相反する感情や心の揺れ、 死と生などのテーマを表現する木彫アーティスト、金巻芳俊。その最新作が、入船のFUMA Contemporary Tokyo/BUNKYO ARTで9月27日まで展示中だ。
新作『明鏡プリズム』は、「万華鏡の様に変化し複層的に交わる自意識」をコンセプトとし、プリズムシリーズとして一番の大作である。
実際に目で見ると、彫刻との距離や角度、見る人の心境によって様々に表情を変える人間像は圧巻。ぜひ、実物を体験してほしい。

「明鏡プリズム」
H170.0 × W72.0 × D67.0cm、台座を含めるとゆうに2mを超える大作。
『明鏡プリズム』は榧と桂の木で彫られている。
榧の木は硬く黄みがかった肌に近い色の為、顔や肌の繊細な部分に使われる。本作は、まずドローイングでアイディアを出し、ZBrushで実現可能なプランか検証する。そこから木彫制作に入るのだが、驚くべきことに分割は水平ラインのみ。入念に計画された設計で複雑に重なりあう各パーツごとに一つの塊として彫刻されている。
だるま落としのように組み上げられた彫刻は三本ダボで固定され、少しずつ組み重ねながらバランスを見て彫り込んで行く。組み上げてはばらしを繰り返しながら彩色。目や爪の光沢は光硬化性樹脂を用いている。
「カプリス・プラッド 03」
木彫作品からのFRP製複製作品は限定25体のみ。すべて異なる色で作家自らが彩色する。
『明鏡プリズム』とは
『明鏡プリズム』は「明鏡」に洞察/本質を見抜く・見通すという意味を見出し、「プリズム」には複雑な物事を明らかにするという比喩的な意味を題名に込めています。
屈曲して映る自身の姿や交差する自意識を、三角形を基に屈折・分解・再構成する彫刻表現を私はプリズムと呼称し制作を続けています。
構想から制作までじっくりと時間をかけたプリズム・シリーズの進化と深化を是非会場でご堪能ください。
彫刻家・金巻芳俊
展示会概要
金巻芳俊 明鏡プリズム
会期
2025.9.12(金) – 9.27(土)
12:00-19:00
日月祝休み|定休日:日、月および祝日
作家在廊日
9.26(金)、9.27(土)
会場
FUMA Contemporary Tokyo/BUNKYO ART
〒104-0042 東京都中央区入船1-3-9長﨑ビル9F






