プロのフィニッシャーを育成する教育システム 株式会社スパロー塗装チーム・aynさん & 中野フィギュア教室・福井淳一先生インタビュー

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繊細な調色、美しいグラデーションとツメの細かな彩色で人気の、スパロー制作の美少女フィギュア。そのデコマスを手がける、入社4年目のaynさんにフィニッシャーデビューまでのお話を聞いた。

 

 

塗装チーム・aynさん&中野フィギュア教室・福井淳一先生インタビュー

――aynさんはスパローのフィニッシャー第一号ですね。入社前から塗装希望だったのですか?

ayn:実は大学では粘土や石膏造形を学んでいて、 フィギュアのことは何も知らない状態で入社したんです。入社直後に瀬邉社長から中野フィギュア教室を勧められ、福井淳一先生のもと、月1で塗装の勉強に通い始め、もともと手を動かすのが好きなので、塗装の楽しさに目覚めました。フィニッシャーとして色を塗る仕事があると知ってやりた いな、と思ったんです。初めて塗ったのは『アズールレーン』のブレマートンのガレージキットです。

 

―― 最初にお仕事として手がけられた作品は?

ayn:プライズの『五等分の花嫁』中野一花です。入社後1年半ぐらいでしょうか。調色を一つ一つ確認しながら、2日間ぐらいかけて仕上げました。

 


塗装チームのaynさん。

 

――フィニッシャーに向いている方の特徴はありますか?

ayn:器用さも大切ですが、マルチタスクが得意な人が向いているかもしれません。

福井:どれだけ色に対する目が良いかは重要だ と思います。やはり色の勘どころがいい人は仕事が早いですね。aynさんは勘がいいので調色が早く、たとえば赤味を足す時にも何滴くらい入れたらいいのかを見極める力がありますし、色の組み合わせにしても「この色とこの色が合っている」 とパッと判断できるんです。

 


中野フィギュア教室の福井淳一先生。

 

―― aynさんが手がけた「マルシル 学生Ver.」の塗装について教えてください。

ayn:オーダーに沿って、影色をあまり強く入れずじんわりグラデーションをかけて優しい印象に仕上がるように塗っています。氷の塗装表現は福井先生と相談をしながら、本も古い感じを出すため影色を端にちょっと入れて、少し影が落ちる感じにしています。

 

―― 色の技術を磨くために普段からやられていることは?

ayn:どの色の組み合わせが綺麗な色になるかを常に考えています。学生時代に色彩検定の勉強をしていたのでその知識をもとに試したり、趣味で描いているイラストの知識を応用したり。たとえば暗くしたい時に黒だけ入れると汚い色になるので補色を入れてみるとか。あとは美術館で絵画を見て勉強したり。こんなところにこんな色を入れているんだとか、特に肌の色はすごいですね。緑とか紫とか入っていて。

 

―― 野望を教えてください。

ayn:スパローのフィニッシャーとしてどんどん名前を出していって、いずれは指名をしてもらえるようになりたいです。今後も美少女フィギュアを塗っていきたいですね。

 

マルシル 学生Ver. (TVアニメ「ダンジョン飯」)
仕様:PVC&ABS 塗装済み完成品・1/7スケール・全高: 約190mm
原型:もとお+株式会社スパロー
彩色:ayn+株式会社スパロー
発売元:株式会社アリスグリント
販売元:大網株式会社
©九井諒子・KADOKAWA刊/「ダンジョン飯」製作委員会

 

 

 

「マルシル 学生Ver.」塗装メイキング

[調色]


調色された色ごとにラベルが貼られた瓶。最初は目安で計算して調合し、実際に余りパーツにエアブラシで吹いてみながら最終調整は一滴ずつ色合わせをしていく。「マルシル学生Ver.」では40色以上を調色。1 つのパーツでもベース、ハイライト、影色など3種類以上の調色が必要だ。

 


クライアントへの確認はカラーチップや色を吹いた写真。「万が一、色を薄くしてくださいって言われたら……一から 直します(笑)」

 

[調色]


彩色はほぼエアブラシで行う。ノズルは0.3mm。常時2 つを使ってベース色、影色など色を使い分け、いちいち洗わなくていいよう時短している。

 


丁寧にマスキングするのも大事な準備。「マステが得意な人は塗装も上手な気がします」

 

 
薄く吹いて何度も重ねることで、微妙なグラデーションや濃淡をつける。爪やハイライトなど、極小部分は筆で。

 

プロのフィニッシャーを育成するスパローの教育システム

スパローの社員はフィニッシャー部門以外でも、希望すれば中野フィギュア教室の塗装講習に参加することができる。福井淳一先生はプロのフィニッシャーで、この塗装講習では有名なフィニッシャーを数多く育ててきた。40人ほどの教室で参加者の25%はプロのため、仕上げるクオリティも質問内容もハイレベル。なかなか予約がとれないことでも有名だ。現在参加しているのは原型チーム、塗装チーム含めて5人。プロとして仕事をこなすaynさんもまだまだ勉強中だ。月に一度、昼の12時から夜の8時までみっちりかけて塗装していき、1年ほどで1つのガレージキットを仕上げる。趣味で教室に通っているうちにプロを目指す人も少なくない。「そういう方には徹底的に、これじゃ通用しないよという内容で少し厳しめにやっています。スパローの生徒は実力があるのに非常に素直な方が多いですね。驚くのは集中力のある人が多いこと。原型チームの人たちは、 フィギュアを毎日作っているだけあってやはりセンスも良いと感じています」 と福井先生。


スパローの社員たちが中野フィギュア教室で手がけた、ガレージキットの塗装作例。

 

中野フィギュア教室

ガレージキットの組み立て~塗装を、ちょっとしたコツや考え方、道具の使い方、材料の選び方まで、少人数制で徹底的にレクチャー。
WEB:http://nakano55.com/

 

求人情報

<募集職種>
① 3DCGモデラー
② 3DCG出力技術者
③ 彩色 フィニッシャー

<仕事内容>
【実務経験者の場合】
① 3DCGモデラー:ZBrush等の3DCGソフトの使用経験もしくは、手原型制作経験者
② 3D出力技術者:CADやCGアプリケーション等の使用経験者
③ 彩色フィニッシャー:ガレージキット彩色経験者、美術学校卒

【実務未経験/新卒/学生】
①、②、③模型、フィギュア製作の好きな方、基本的な造形力をお持ちの方

求人お問い合わせ:recruiting@3dsculptor.jp

 

会社情報

株式会社スパロー
代表取締役:瀬邉 尚貴
所在地:〒108-0073 東京都港区三田三丁目1番10号 三田マルハチビルヂング 4・5・7階
TEL:070-7630-5124
お仕事のお問い合わせ:info@3dsculptor.jp

 

 

 

Text & Interview:スカルプターズ・ラボ編集部
Photo:岡本麻衣