【CHARA MAKING LAB 】vol.2 イラストレーター・さとうまりえ「おすわりガチャ」「おすわりバーガー」

オリジナルソフビ・キャラクターを制作・販売するクリエイターたちの創作の裏側に迫る連載企画「CHARA MAKING LAB」


第2回は、イラストレーター・さとうまりえ氏。


自身が手がけるキャラクター「おすわりガチャ」「おすわりバーガー」について、誕生のきっかけからデザインのこだわりまで、その制作の裏側を伺った。

まずはインタビューに先立ち、「おすわりガチャ」「おすわりバーガー」のプロフィールを紹介!

 

 

『おすわりちゃんズ』「おすわりガチャ」Profile

名前

おすわりガチャ

サイズ

11cm

性格

少し口が悪くて素直じゃないけど、どこか憎めない性格。

住んでいるところ

椅子が消えた世界。教室で子どもが倒れたり、病院で具合が悪くなったりする中、仲間と一緒に椅子を取り戻すために奮闘している。

 

『おすわりちゃんズ』「おすわりバーガー」Profile

名前

おすわりバーガー

サイズ

9cm

性格

少し口が悪くて素直じゃないけど、どこか憎めない性格。

住んでいるところ

椅子が消えた世界。教室で子どもが倒れたり、病院で具合が悪くなったりする中、仲間と一緒に椅子を取り戻すために奮闘している。

 

 

 

INTERVIEW

——初めてオリジナルキャラクターを制作されたのはいつ頃でしたか?

小学生の頃からオリジナルキャラクターを描いていました。今思うと全部何かのパクリだったと思います(笑)。ちゃんとしたオリジナルキャラクターを作れるようになったのはつい最近で、30歳を超えてからでした。ちなみに現在38歳です。

——フィギュアを制作しようと思ったきっかけを教えてください。

きっかけは3Dプリンター入手ですが、手に入れる前から立体化には憧れていました。もともとおもちゃが大好きで、家にもたくさんあります。
自分も作ってみたいと思い、粘土などで挑戦したことは何度もありますが、あまりいい出来ではありませんでした。

——「おすわりガチャ」「おすわりバーガー」が誕⽣したきっかけをそれぞれ教えてください。

「おすわりガチャ」は、3Dプリンターを手に入れた際に、「何が作れるかな?」と考えていたら降りて来ました。
そのときすでにイラストレーター1本の生活でしたが、丸1ヶ月を捧げてなんとか完成までこぎつけました。その間収入のことは考えておらず、今思うと怖いことしてたなぁ〜と思います(笑)。ちなみに貯金は全然ありませんでした。

「おすわりバーガー」は、もともとステッカー用に描いたイラストで、それを立体化しました。このイラストはすごく思い入れがあって、初めてイベントに出展した際、通行人の足を止める為に描いたものです。一目で何か分かり作風が伝わるよう、太い線で書き、強い色で塗り、その上どこに貼るんだというくらい大きいサイズで作りました。今でも看板役として活躍しています。3Dプリンターを手に入れたときからモデリングに挑戦していましたが、なかなか理想のレタスができず、完成までにかなりの月日が経ってしまいました。

おすわりガチャ制作前のデザイン資料


「おすわりバーガー」ステッカー。

——「おすわりガチャ」「おすわりバーガー」について、こだわりや苦労した点などがあれば教えてください。

「おすわりガチャ」は初めての3Dプリンターだったので、全ての過程において苦労しました。モデリングも苦戦、プリントも幾度となく失敗、塗装もかなりの廃棄を出しました。取り寄せた部品やパッケージも合わずで破棄。苦労しなかった部分は1箇所もなく、本当によく完成まで頑張ったな〜と思います(笑)。

「おすわりバーガー」は、先程と重複してしまいますが、レタスのモデリングに苦戦しました。テスト印刷はかなり繰り返しましたが、この頃には3Dプリンターとだいぶ仲良くなっていたので、その辺りの苦労は少なく済んだように思います。

——「おすわりガチャ」「おすわりバーガー」について、デザインや制作過程で印象的だったエピソードがあれば教えてください。

「おすわりガチャ」は立体化を前提に誕生したのですが、おすわりバーガーは違いました。自分のイラストがなんとも立体化しずらい絵で困ったのが印象的でした。
「うしろとかどうなってんだよこれ……。」みたいなところばかりで、過去の自分を恨みました。

——「おすわりガチャ」「おすわりバーガー」の性格や関係性などがありましたら教えてください。

少し口が悪くて素直じゃないけどなんか憎めないやつ、みたいな性格をイメージしています。実際人間でいたらちょっと嫌だけど、キャラクターなら許せるところがあると思うので、そのラインを狙っています。

——「おすわりガチャ」「おすわりバーガー」の世界観について教えてください。

おすわりガチャやバーガーは『おすわりちゃんズ』というシリーズなのですが、その世界には椅子がありません。
世界から突如椅子が消えてしまい、教室で子供が倒れたり、病院で診察中に具合がさらに悪くなったりするところを、おすわりちゃんズが椅子を取り戻して助けるみたいなストーリーでアニメ化しようと思っています。

——オリジナルキャラクターを制作される際に、⼀番⼤切にしていることはありますか?

デザイン面では『シンプルだけどひと癖ある』を大切にしています。スタンス面では『自分のアイデアのみを形にする』ことを大切にしています。人から「こうしたら?」や、「こういうの作ったら?」と言われたら絶対にそれは作りません。

——今後挑戦してみたいこと、展開してみたいグッズなどはありますか?

ソフビを作りたいな〜と思ったり思わなかったりしています。

——今後の野望や目標を教えてください。

目標は、個展全国ツアーを私の愛するチーム一同で回ることです。野望は、水族館を経営することです。

——いち早く⼊⼿できる⽅法を教えてください。

基本的に新作はイベントでデビューにしているので、イベント参加が最速かもしれません。SNSをチェックしていただけると間違いないかと思います。あとは月額制のVIP会員様制度を設けておりまして、専用のネットショップがあったり、イベントでお取り置きがあったりなかったりします。ほぼ確実に入手できるのと、いろいろひいきしたりしています。

——最後に、ファンの皆様に一言お願いいたします。

皆様のおかげでこのように取材をしていただき、作家気分を味わうことができました!
作品作りを楽しめるのも皆様のおかげですし、たまにちょっと良いスルメを買えるのも皆様のおかげです!『皆様』と言いながら、ひとりひとりの顔が走馬灯のように流れております。本当にいつもありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!

 

出展予定情報

2025年12月13日(土)クリエーターズマーケットvol.53

場所:ポートメッセなごや
時間:11:00〜18:00

詳細はこちら

2026年2月8日(日)ワンダーフェスティバル2026冬

場所:幕張メッセ
時間:10:00〜17:00

詳細はこちら

 

Profile

さとうまりえ

札幌出身、東京在住。
2021年末長年勤めた会社を退職し、イラストレーターとして独立。
自分の絵に感動する人の姿を見て本当の幸せを発見。
3Dプリンターにもハマり、現在は立体物を中心にイベントなどに出展している。
 

X:@MarieSato0904