【スカルプターズ・データベース】飛び抜けたセンスと世界観で魅了する二人組 九十九

フィギュア、ゲーム、CM、映画、そしてアートのジャンルで最も造形力のあるスカルプター・原型師を集めた、最新データベース創刊!

 

まだ見ぬ代表作を作り上げたい
九十九  Profile

AYKA

埼玉県生まれ。幼少期をアメリカのボストン(ウィンチェスター)で過ごす。帰国後、早稲田大学創造理工学部経営システム学科に入学。大学一年時に中退し、ニューヨークへ渡米。主に服飾業界を中心にインターンを通してパタンナーを務める。帰国後、東京藝術大学デザイン科に入学。在学中のインターンやフリーランス活動での映像系の仕事を中心に、CGに出会い独学で ZBrushをメインにツールを習得。現在は映像会社に勤める傍ら、2024年からMIMAと共にユニット名義“九十九‐TSUKUMO‐”で作家活動を開始。

MIMA

東京生まれ。幼稚舎から高校まで白百合学園で育つ。一方、車好きの父と漫画/アニメ好きの祖父の影響により男性趣味に影響を受ける環境に囲まれ、それが後に造形にはまるきっかけとなった。高校2年時に幼少の頃から好きであった美術をやろうと藝大を志し、その後東京藝術大学デザイン科に入学。現在は大学に通いながらAYKAと“九十九‐TSUKUMO‐”名義で2024年から作家活動をしている。

 
X(旧Twitter):@tsukumo_18c
 
 

代表作

「Catherine18C」

 

「Prajuna」

 

「Sofia」

 

「瑞藍」

使用しているツール

ZBrush、Blender、 HALOT-MAGE S 14K 光造形3Dプリンター

作品作りのワークフロー

作品を作る際に特に決まったことはしていなく、普段の生活で見聞きするもの、日々の出来事や体験を中心に2人で他愛もない話をして妄想をふくらませ、それが自然と作品に繋がることが多いです。主に実作業はZBrushを使用していますが、前後に挟む工程はその時々で変わっています。お互い美術畑というのもあり良くも悪くも制作において遊びや余白を持たせた過程をたどることが多いかなと思います。唯一決めていることは作業場所の聖域化くらいです。

 

INTERVIEW

——小さい頃なりたかったものは?

AYKA:警察官。

MIMA:図工の先生。

——最初に造形したのはいつですか?

AYKA &MIMA:幼稚園から絵を描いたり、粘土で動物を作ったりしていました。

——出身校と、学生時代にはまっていたものを教えてください。

AYKA &MIMA:東京藝術大学デザイン科です。画集集め。今でもほぼ日課のようになっていますが、目的地を決めずに散歩しながらふらっと入った本屋や雑貨屋で、カバーがかっこいいもの可愛いものを見つけてはコレクションしていました。

——いつ頃からアーティストを目指しましたか?また、本格的に造形した最初の作品を教えてください。

今も自分たちがアーティストなのかどうか考えたことがなく、無自覚にここまで来てしまったので分かりませんが、学生時代の頃でしょうか……。

AYKA「Lion」

MIMA「Bike」

——落ち込んだ時に聞く音楽、映画

AYKA:『水曜日のダウンタウン』。

MIMA:ポケモンをやって気分転換。

——造形する時一番こだわられていることは?

AYKA:シルエット、色面の比率。グレースケールの状態でも画が持つように陰影が入るように意識しています。グラフィック的な思考が強いです。

MIMA:造形全体を纏う空間のバランス、空気感。最終的に鑑賞者が見る造形の細部やディテールを一旦無視して、大きな造形全体を最初にざっくり掴みながら作るように心がけています。大きな造形が魅力的に見えて来た時、初めて密度を上げる作業に移ります。

——現在、メインでお仕事されているジャンルは?

AYKA:映像(MV/CM/映画 etc.)

MIMA:学生

——2024年で一番変化したこと

“九十九‐TSUKUMO‐”という屋号で作品を作り始めたこと。2人で組んで作るようになってからお互いの長所を引き出して制作できるようになったこと、作業を分担でき、効率が上がったことです。

——2024年で一番よかった資料(本、映像)

AYKA: 『Louis Vuitton: Virgil Abloh』。ファッション画集です。

MIMA:『攻殻機動隊 stand alone comlex』、大友全集などのアニメ原画集です。

——2024年で一番感動した(自他の)作品、映画、動画

AYKA:黒神話:悟空(ゲームサイエンス)。ここ数年で一番楽しかったです。

MIMA:歌川国芳の浮世絵。妖怪のデザインや色使いが素晴らしいです。

——2024年で取り入れてこれは使える!と思ったマイブームの材料

AYKA:食わず嫌いで使っていませんでしたがstable diffusionです。 Ai自体、未だ発展途上の技術ですが、使いようによってはかなり便利だなと感じました。賛否ありますが、使いようだと個人的には捉えています。

MIMA:: 3Dプリンター。今更ではありますが、画面内に収まっていた創作物がそっくりそのまま現実に実態として飛び出してくることに改めて感心しています(笑)。

——今後の野望を教えてください。

「九十九‐TSUKUMO‐といえばこれ」というようなまだ見ぬ代表作を作り上げること。 また、造形/造形師という枠に留まらず、TSUKUMOというブランドから生まれた作品を色んなメディアを通して展開して行ければと思っています。造形という分野にはまだまだ他ジャンルと横断し、新しい可能性を開拓できる余地や挑戦する甲斐が大いにあると感じています。無論、造形が好きでやっているのでこれからも立体制作は変わらず続けていこうという所存です。

 

Data

作業部屋

 

本棚・コレクション棚

最近はまっているもの

漫画収集、80-90年代に流行ったものを集めること(レコード、ゲームカセット、フィギュア)

影響を受けた(大好きな)映画・漫画・アニメ

AYKA: 『美少女戦士セーラームーン』、『うる星やつら』、『銃夢』、『BLAME!』、『NARUTO -ナルト-』。

MIMA:『攻殻機動隊』、『妄想代理人』、『AKIRA』、『スパイダーマン:スパイダーバース』。

1日に造形する平均作業時間

6〜7時間(平日3〜4時間、休日14〜16時間)