【スカルプターズ・データベース】迫力のドラゴン、繊細な像、圧倒的デザイン力と造形力 タンノハジメ

フィギュア、ゲーム、CM、映画、そしてアートのジャンルで最も造形力のあるスカルプター・原型師を集めた、最新データベース創刊!

【2025/11/05更新!】見惚れる繊細なウロコや牙の表現
タンノハジメ Profile


タンノハジメとその手。

たんのはじめ

タンノハジメ

1999年生まれ。造形作家・キャラクターデザイナー。ゲーム会社で勤務したのち、2025年から独立。現在はフリーランスとして活動しており、クリーチャーを中心にやゲームや映像分野のキャラクターデザイン、商業原型の制作を手がける。ワンダーフェスティバルなどの造形イベントにも参加しており、オリジナルのガレージキットや怪獣のアレンジデザイン作品で評価を得ている。
神性などをテーマとした大型の立体作品の制作にも力を入れており、2024年に造形作家のグループ展「GOLEM Ph2」への参加をきっかけに本格的に作家キャリアを開始し、同企画展などで作品を発表している。
Twitter@tnn_scaltinof
instagram
@tnn_scaltiof

 

商業作品

『ベルセルク』「ガッツ VS グルンベルド (使徒形態)」(プライム1スタジオ)

『帰ってきたウルトラマン』「KRS グドン」(ACRO)

 

オリジナル作品

「未知ノ器」

 

「ケシン」

 

「ガルグユ」

販売ページ

 

「樹上の王」

 

「応龍」

 

「骸ギ」

 

Dynamism[死活]」

 

「Cockatrice」

販売ページ

 

「無限ノ夢幻偶像」

 

「ワダツミ

 

「古き者」

販売ページ

 

「Yggdrasill」

 

「観測者A/B」

 

「不自由ノ種子」

 

「蟲鋏」

販売ページ

 

2025年上半期で一番変化したこと

今年から専業フリーランスになったので塗装設備や作業部屋を一新しました。デジタルの作業用デスクをウォークインクローゼットの奥にセッティングしてみたところ酸欠で具合悪くなってしまったのですが、手前側に引き出したら解決しました。暗くて狭くて非常に快適です。

また今年は中西宏彰さんとの二人展があり、より己の表現に対する思考の時間が増えました。他の方のインタビューを見ても思いますがAIの登場もあり作家全体が“作る”という営みそのものについて自問することが多くなっているのではないかと感じます。

2025年上半期で一番よかった資料

各地の水族館に行ったのですが、沖縄の美ら海水族館のサメの標本たちが本当に素晴らしかったです圧倒されるような存在感と目の虚ろさのギャップにやられました。今後作るものは絶対に影響を受けてしまうと思います。

2025年上半期で一番感動した作品、映画、動画

アイドルグループのFRUITS ZIPPERのライブです。こんな世界があったのかと驚き、私自身が怪獣特撮というエンタメのガラパゴス諸島に生息していてあまり現実の人間を知覚していなかったのだということに気づきました。自分以外の人間を推し上げて特別な存在にしていくこと、そしてそれによって自らが救われることの巨大なダイナミズムに大変衝撃を受けました。
私はあまりかわいくない子どもだったので怪獣に対してある種、逆張り的な憧れ方と救われ方をしてきましたが、“人から好かれる”の極致の輝きと包括的なかわいいという概念が救っている人数の多さに驚きました。推しというものが人生の空虚さに意味を与えている現場を生で見て大変素晴らしいと思いました。

2025年上半期で取り入れてこれは使える!と思ったマイブームのツール、ソフト

鉛筆って描きやすいなと再発見しました。アナログ的手法で描くのが1番アイデアが浮かんできます。

ワークフロー

01.作りたい、表現したいメイン要素を決める
02.クリーチャーや造形として落とし込むためのラフスケッチをする
03.形が見えてきたら参考資料を集める(この収集作業で次に作りたい作品を思いつくことがある)
04.ZBrushのSculptris Proモードで形を作る
06.リメッシュしたりデシメーションをかけながらディテールを彫る
07.分割
08.出力

使っているPC、ペンタブ

【PC】
mouse DAIV
【ペンタブ】
Wacom Cintiq 13HD

INTERVIEW

——小さい頃なりたかったものは?

怪獣か恐竜です。
小学生の頃は海洋生物の研究者になりたかったような気がします。

——最初に造形したのはいつですか?

幼稚園の頃です。粘土や厚紙でずっと生き物を作っていました。かなりの数を作っていた記憶があります。

——出身校と、学生時代にはまっていたものを教えてください。

仙台高専の建築デザイン学科、東北芸術工科大学の映像学科出身です。中学時代から大学に入るまでは柔道とトレーニングばかりしていました。身体的な感覚や解剖学的知識は非常に作品に役立っています。

——本格的に造形した最初の作品を教えてください。

『SCULPTORS06』にも掲載されている「Gargoyle」です。初めて造形作品として形にしたもので、拙いながらも3DCGコンテストでグランプリに選んでいただきました。

——使っている粘土の種類、塗料の種類、愛用のツールなど教えてください

最近気に入っているレジンはElegooの純正8Kレジンです。とにかく丈夫。

——落ち込んだ時に聞く音楽、もしくは見る映像は?

しんどい時ほどアッパーなクラブミュージック的な音楽を聴きますあとはサカナクションの2016年のライブ映像を爆音で観ます。めちゃくちゃ効く!生きてる!
最近の曲だとCANDY TUNEの倍々FIGHT!が素晴らしいです。沁みます。

——造形するとき一番こだわられていることは?

やり切る気持ち。

——現在、メインでお仕事されているジャンルは?

クリーチャーを中心に映像やゲームのキャラクターデザイン、フィギュア原型制作をしています。

——今後の野望を教えてください。

自分の作品の本は出したいですね。あとは怪獣映画でのデザインやモデル制作をやってみたいです。

——最近ハマっているものは?

・KAWAII LAB.
・ライブに行くこと
・イチジク、柿

Data

作業スペース


作業机

影響を受けた(大好きな)映画・漫画・アニメ

平成ガメラシリーズ、『アバター』、『ヒックとドラゴン』シリーズ、『コードギアス 反逆のルルーシュ』、湯浅政明監督のアニメ作品

1日に造形する平均作業時間

8時間

おすすめの椅子

お尻が痛くならない程度に硬めのイス。