【スカルプターズ・データベース】驚異の繊細さ、自然界に宿る美の追求 MICHIRUimai

フィギュア、ゲーム、CM、映画、そしてアートのジャンルで最も造形力のあるスカルプター・原型師を集めた、最新データベース創刊!

手原型にこだわり、植物や生物、人体の美しさを瑞々しく捉える
MICHIRUimai Profile


MICHIRUimaiとその手。

いまい・みちる

フリーの造形作家/モデルスカルプター。東京の美大では油彩画を学んだが、卒業後に立体造形に興味を持ち、制作を始めた。商業原型なども手掛けたが、2012年からワンダーフェスティバルに出展し創作作品を発表している。

WSC 第31期’2016年〔夏〕 #082 MICHIRU imai ディーラー名:うろこもん

twitter:@michiru_imai


 
高校から美術系の学校に通っていましたが、中学生から高校生の頃は音楽の道に進みたいと思っていました。
しかし、学校の課題などに追われそれどころではなく、一番最初の夢は挑戦無く諦めてしまい、次に両親の強い勧めで入った美術系短大で油彩画を専攻、特にその時は何も考えずに課題を嫌々やっていたのですが卒業間際になって、これからは自由に絵が描けると思い芸術の道で食べていきたいと強く思うようになりました。
次に両親と姉から就職をすることを強いられ、どうにかして芸術で好きなことをしながら就職もできるものは無いものかと探していたところ、当時(2010年前後)いわゆる”オタク文化”というものがメディアで面白く取り上げられていたのか、たまたまそういったものが目に留まったのか、なんだか楽しそうな世界だな、と思い、色々インターネットで調べていくうちに原型師
という仕事があることを知り、また”原型師募集”という広告まで発見、その時の美少女フィギュアの写真を見てこんな可愛いものが自分で作れたら楽しそうだ、と思いこの世界に飛び込みました。
フィギュア造形を始めて間もないころの作品が美少女系フィギュア(デフォルメ系)なのはそのためです。
そののち、粘土の扱いにも慣れ、作品を仕上げるスピードが速くなり、余裕が出てきてからは本来の自分の作風 (油絵を描いていたころの)  に戻り、ようやく自分らしい表現ができてきたかな、と思っています。
そういった経緯からそうなっているのか分かりませんが、今のところ自分のやりたい方向とキャラが被っている人が居ないのと、一定の評価を頂いていることは幸運だと思っています。
 

 
 

(左)大学卒業したての頃に初めて制作したフィギュア「ヒョウモントカゲモドキを腕に乗せた自分」。
(右)「キツネリス」は当時趣味だったフェルティング。

作品

「蓮の花の王女」スカルプターズ04よりオリジナル作品。


「金魚姫」スカルプターズ02よりオリジナル作品。


(左)「Bunny Balmain」『スカルプターズ03』よりオリジナル作品。(右)「死神のデス代」『スカルプターズ02』よりオリジナル作品。

作業スペース

作業机。

 よく使う道具と材料(最低限)。造形編(左)と塗装編(右)。
「あまり道具に興味が湧かなくて、造形を始めた10年前に揃えた道具と何ら変わっていない」とのこと。

 影響を受けた(大好きな)映画、漫画、アニメ

映画…『LEON』『フィフス・エレメント』『スリーピー・ホロウ

漫画…萩尾望都先生の作品。特に『ポーの一族』『マージナル

アニメ…宮崎駿作品。特に『もののけ姫』『風の谷のナウシカ
名探偵ホームズ』『未来少年コナン』 『ユニコ 魔法の島へ』『楽しいムーミン一家
ドラえもん のび太の恐竜』(1980)、『ドラえもん のび太と鉄人兵団』(1986)、『ドラえもん のび太の日本誕生』(1989)
ウォーターシップ・ダウンのウサギたち』(1980)、『The Snow Queen』(1976、BBC制作)

1日の平均作業時間

9時間