【スカルプターズ・データベース】繊細なウロコ・皮膚に注目、リアルモンスター造形 RYO(ねんど星人)

フィギュア、ゲーム、CM、映画、そしてアートのジャンルで最も造形力のあるスカルプター・原型師を集めた、最新データベース創刊!

どんな作品にも「愛嬌」を造形に込める
RYO(ねんど星人) Profile


 RYO(ねんど星人)とその利き手

りょう(ねんどせいじん)

2015年から「ねんど星人」という屋号でWF等で活動しています。怪獣や生物モチーフの作品を中心に造形しています。最近エアブラシが楽しくなってきたので、今年は塗装も頑張ろうと思っています。

Twitter:@nendoseizin1987

最新作

オリジナル作品「松明丸」
「スカルプターズ08」に掲載していただいた作品です。鳥山石燕が描いた天狗火の松明丸をモチーフに制作しました。炎などの形がないものを初めて作ってみました。念動力で飛ぶから退化した設定の小さい翼がお気に入りです。

作品


オリジナル作品「鎧竜」


オリジナル作品「ケルベロス」


オリジナル作品「ティラノサウルス」(完成品)


オリジナル作品「インドサイ」

2022年で一番変化したこと

海洋堂の所属になったことです。センムにはネンドゥーと呼ばれています

2022年で一番良かった資料

ポール・コモダさんのスケッチブックをクラウドファンディングで書籍化した本がとても印象に残っています。ボリュームも濃さも凄かったです。

2022年で一番感動した作品

GOLEM展の皆さんの作品がどれも素晴らしかったです。

2022年でこれは使える!と思ったモノ

机の上に置いて高さを上下できる台がとにかくいいです!!!

 お仕事の場合のワークフロー

商業原型はサイズやデザインによって仕事量が変わってくるのでふり幅が大きいですが、3日~60日くらいでつくります。
全身のパーツをそろえてシルエットを整えたのちにディテールを彫り込んでいきます。完成するまで何回か仮出力で形状やディテールの深さを確認しながら進めています。

 オリジナル作品の場合のワークフロー

オリジナルの作品はZBrushで制作したものを出力後、フェイクファーや布などでたてがみや服を制作します。
主要パーツは作品になる塗装用と服を作る土台用に2セット出力します。以前は塗装用の物に直接フェイクファーや布をあてて制作していたので、塗装がはげたり、ホコリを取ることに苦労しました。

 


オリジナル作品「松明丸」制作中


オリジナル作品「松明丸」制作中

INTERVIEW

——最初に造形したのはいつですか?

いつからかは覚えていませんが子どもの頃から恐竜を作っていました。


中学1、2年生頃に作った作品

——いつ頃から原型師を目指しましたか?

25歳くらいの頃です。10年ぶりくらいに造形してみたらとても楽しかったのを覚えています。

——使っている粘土、レジンの種類、塗料の種類、愛用のツールなど

現在はメインはZBrushでSaturn2で出力しています。レジンはSIRAYA TECH FAST ABS-LIKE RESINをよく使います。粘土はスカルピーかNSPをよく使います。柔らかい状態で作っていく方が得意です。

——落ち込んだ時に見る映像は?

落ち込んだときは『トップをねらえ!』を見ます。

——造形するとき一番こだわられていることは?

怖そうな物でもちょっと愛嬌のある部分を作りたいなと思っています。

——現在、メインでお仕事されているジャンルは?

怪獣やモンスターです。

——今後の野望を教えてください。

オリジナルの作品を充実させたいです。

Data

最近はまっているもの

ピーナッツ君

影響を受けた(大好きな)映画・漫画・アニメ

『ゴジラ』

1日に造形する平均作業時間

9時間

使っているパソコン

自宅ではノートPC、会社では良い感じのデスクトップPCを使用しています。液タブ、板タブ両方使用しています。

おすすめの椅子

椅子ではありませんが、机の上に置いて高さを上下できる台を使用しています。ずっと座っていると疲れるので、たまに立った状態で造形しています。(めっちゃ最近買いました)