【スカルプターズ・データベース】キャラクターの筋肉・筋・血管までも立体化するアナログ造形 松浦健

フィギュア、ゲーム、CM、映画、そしてアートのジャンルで最も造形力のあるスカルプター・原型師を集めた、最新データベース創刊!
「漢」のオーラにファンも圧巻
松浦健 Profile
松浦健
1968年生まれ。
フリー原型師として約25年間活動、現在はスパイスシードに所属。
漫画、アニメ、特撮、ゲーム、主に男性キャラクターの商業原型を制作。
最新作
北斗の拳シリーズ「ラオウ&黒王号」
ダイの大冒険シリーズ「ミストバーン」
代表作
北斗の拳シリーズ「ケンシロウ レザージャケット ver.」
北斗の拳シリーズ「レイ 白髪ver.」
北斗の拳シリーズ「トキ」
北斗の拳シリーズ「ジャギ PVCマテリアル製」
mensHdge No.16 METAL GEAR SOLID V ヴェノム・スネーク
© Konami Digital Entertainment
mensHdge technical statue No.33 METAL GEAR RISING REVENGEANCE 雷電 完成品フィギュア
© Konami Digital Entertainment
2022年で一番変化したこと
2021年6月からスパイスシード所属となり、2022年は『北斗の拳』と『キン肉マン』の造形に明け暮れていました。その中でも黒王号の制作は私の造形人生の中で非常に貴重な経験となりました。今後の自分のキャラクター造形の方向性を学ばせて頂いたと感じ、精進したいと思っています。
2022年で一番よかった資料
学研の図鑑『キン肉マン「技」』
2022年で一番感動した作品
『シン・仮面ライダー』のデザイン
ワークフロー
①資料を集め、必要であれば図面やスケッチを描きます。(2、3日)
②社内でサイズやポーズを検討後、造形を始めます。
③ラフから始まり制作途中の状態で、サイズやポーズ、方向性など社内で何度か確認しつつ、私なりの造形で一旦カタチにします。
④社内でのチェックと版元様からの監修内容を加味して、修正、変更をして、全てがOKになるまで作業して完成となります。(サイズや仕様によりますが、一ヶ月から二ヶ月)
INTERVIEW
——小さい頃なりたかったものは?
漫画家。
——最初に造形したのはいつですか?
高校生の時に造った初代ゴジラ。模型店のコンテストに出品するのに制作しました。
——出身校と、学生時代にはまっていたものを教えてください。
——本格的に造形した最初の作品を教えてください。
高校生の頃、ワンダーフェスティバルにて販売するために制作した『ウルトラマン』の「宇宙怪獣ベムラー」です。
商業原型では同時期に制作した『人造人間キカイダー』のギル・ハカイダーと『イナズマンF』 のウデスパーα、βが海洋堂からガレージキットとして発売されました。
「1/15 イナズマンF ウデスパーα ガレージキット」「1/15 イナズマンF ウデスパーβ ガレージキット」©石森プロ・東映
『ウルトラマン』より「宇宙怪獣 ベムラー」 ©︎円谷プロ
——使っている粘土の種類
スーパースカルピー、スカルピープレモ、石粉粘土ファンド。
——落ち込んだ時に聞く音楽、もしくは見る映像は?
『太陽を盗んだ男』の オリジナル・サウンドトラック。
——造形するとき一番こだわられていることは?
イメージすること、キャラクターを頭の中で膨らませること。
——現在、メインでお仕事されているジャンルは?
漫画のキャラクター造形。
——今後の野望を教えてください。
死ぬまで現役。
Data
作業スペース
コレクション棚
おすすめの椅子、照明
照明はLEDだけでは物足りなく今でも蛍光灯を併用しています。
椅子は、エルゴヒューマンを長く使っています。肘置き必須、腰痛持ちの私にはあっているようです。
1日に造形する平均作業時間
9時間