「大畠雅人のZBrushおすすめプラグイン紹介」ボタン一つでディテールを深めてくれる!めちゃくちゃ便利なプラグイン⑥Model Enhancer

ArtStationにたくさんあるZBrush用プラグインから、大畠雅人が本気で使えるブラシやプラグインを片っ端から紹介していく連載大畠雅人のZBrushおすすめプラグイン紹介」始動!今回は、ボタン一つでディテールを深くしてくれるプラグイン、「Model Enhancer」を紹介します!

Model Enhancer

布のような小さなテクスチャを作っていろんな作業を重ねていくうちにテクスチャがぬるくなってきたりします。そのテクスチャをボタン一つで戻してくれるプラグインがModel EnhancerEnhanceDetalsです。

このぬるくなったディテールが「EnhanceDetals」のボタンを押すだけで深くなります。

出力した際、ボツボツしたモンスターの皮膚やディテールがあまり出ていなかった時にEnhanceDetalsを押すと簡単に彫りの深さを調節できます。

【番外編】プラグインなしでやる方法

これは僕が会社員時代に編み出した、プラグインなしで彫りの深さを調整する技です。
 
①彫りをもっと深くしたい時にこのサブツールをコピーをして一度スムースでツルツルにします。
 

 

②「Morph Target>StoreMT」を押して最初にコピーしたものを「ProjectAll」。

③最初にStoreされた形は凹凸のないもので、プラスで元の形状がコピーされました。「Morph」のスライダーをいじると自分の好みで彫りを深くもできるしツルツルにもできます。

「Morph Target」は最初の形状と今の形状を行き来できる機能で、それを利用してディテールを復活させてみようというアイデアでした。
「EnhanceDetals」を使うと、この一連の動作をショートカットすることができます。

Profile

大畠雅人

1985年生まれ、千葉県出身。武蔵野美術大学油画科 版画コース卒業。2013年株式会社エムアイシー入社。 デジタル原型チームに所属し、数々の商業原型を手掛ける。2015年のワンダーフェスティバルで初の オリジナル造形「contagion girl」を発表。翌年冬 のワンダーフェスティバルで発表したオリジナル2作目の「survival01:Killer」は豆魚雷AAC(アメージングアーティストコレクション)第7弾に選出される。ワンダーフェスティバル2018上海プレステージでは日本人招待作家に選出。2022年、NHK『おかあ さんといっしょ』人形劇「ファンターネ!」のキャラクターデザインを務める。現在はフリーランス原型師として活躍中。

Twitter@shiyumaimai
instagram@shiyumaimai

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